毎日新聞の「日曜くらぶ」では毎年1年かけて連載されている小説があり、購読新聞が変わった今も
購読中である実家で取っておいてもらって読んでいました。
去年は角田光代さんの「ひそやかな花園」
男女7人の心理的ミステリアス小説、と言うんでしょうか。。。
通例なら3月末で終わるはずなのに、4月に入っても連載が続いて・・・???
実家の引っ越しもあり、つい先日4月25日分を手にしました。
エピローグ
終わっちゃんだ。。。
結末が見えてきそうで見えない・・・中のエピローグでしたね。
ネタばれありの感想です。
毎年夏休みなると、集まってキャンプをしていた家族
子どもには、どういう集まりなのか、なんて理由は必要ない
ただ、1年に1度の楽しみだったんです。
その楽しみが、ある年、突然なくなった。
楽しみが奪われるとその理由が知りたくなるのが子どもの性分なのか
7人の子どもたちはそれぞれ、探ろうとしたり、コンタクトをとろうとしたり・・・
でも謎のまま、皆成長し成人になり
結婚して子供を持つ者もいれば
イラストレーター
歌手
通称家出人の「泊め屋」をやっているものもいたり・・・
皆、人生における光を見いだせずに・・・葛藤の中生きているようにも見えました。
そんな中、あることがきっかけで、7人が集合することになります。
そして、子どもの頃のあの夏の集まりが何であったのか、真実を知っている人から聞かされます。
それは
自分たちは体外受精で生まれた子だった
という事実でした。
そうして、本当の父親を探す者、探すことに拒否する者、中間位置にいる者
結果、父親が見つかったかどうかはどうでもよいことであって
この本で言いたかったことは
この世に生を受けた以上、今を生きろということではないかなと思います。
エピローグは「おとうさんへ」という顔も知らぬ父への手紙で締めくくられていますが、
この手紙を書いているのが、最も中間位置にいた紗有美という女性だったことが
驚きと共に角田さんらしいなとも思いました。
5月2日からは篠田節子さんの「銀婚式」が新連載され、これも親が取っておいてくれてました。
本代が浮くし♪、読ませていただこうかなと思っています。
close...?
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